「高専の入試って、何の科目が出るの?」「配点は公立高校と同じ?」――高専受験を考え始めたら、まず押さえておきたいのが受験科目と配点です。この記事では、国立高専の学力検査の科目・試験時間・配点・傾斜配点・内申点(調査書)の扱いを、2027年度(令和9年度)入試の情報をもとにまとめます。
結論から言うと、国立高専の学力検査は国語・社会・数学・理科・英語の5教科、各50分、マークシート方式が基本です。ただしどの教科を使うか、数学・理科の配点を何倍にするか、内申点をどれくらい加えるかは高専ごとに違うため、志望校の募集要項の確認が欠かせません。
国立高専の学力検査の基本
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 全国の国立高専で同じ日に実施(令和9年度は2027年2月14日、追試験は2月21日) |
| 問題 | 国立高専機構が作成する全国共通問題 |
| 科目 | 国語・社会・数学・理科・英語の5教科(社会を使わない高専もある) |
| 試験時間 | 各教科50分 |
| 解答方式 | マークシート方式 |
| 配点 | 各教科100点が基本。数学・理科などを1.5倍・2倍にする「傾斜配点」の高専もある |
問題は全国共通なので、どの高専を受けても同じ問題を解きます。そのぶん、国立高専機構が公開している過去問がそのまま最良の教材になります。国立高専機構のサイトでは、令和6〜8年度の問題・正解・出題意図が各教科ごとに公開されています。
試験当日の時間割(例)
時間割は高専によって多少異なります。ここでは福井高専の例を紹介します。
| 教科 | 時間 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 理科 | 9:30〜10:20 | 50分 |
| 英語 | 10:40〜11:30 | 50分 |
| 数学 | 11:50〜12:40 | 50分 |
| 国語 | 13:30〜14:20 | 50分 |
| 社会 | 14:40〜15:30 | 50分 |
5教科を1日で受けるため、朝から夕方までの長丁場です。模試や過去問演習で、1日に5教科を解く練習をしておくと本番で集中力を保ちやすくなります。
配点は高専ごとに違う:傾斜配点とは
高専は理系の学校なので、数学や理科の得点を1.5倍・2倍にして重視する「傾斜配点」を採用している高専があります。例えば沼津高専の令和9年度学力選抜は、次の配点です。
| 教科 | 配点(沼津高専・令和9年度) |
|---|---|
| 国語 | 100点 |
| 社会 | 100点 |
| 数学 | 100点×1.5=150点 |
| 理科 | 100点×1.5=150点 |
| 英語 | 100点 |
| 合計 | 600点 |
傾斜配点のある高専では、数学・理科で1点多く取ることが、ほかの教科の1.5点・2点分の価値を持ちます。数学・理科が得意な人には有利に働き、苦手な人は早めに対策しておく必要があります。
社会を使わない「4教科」の高専もある
学力検査の問題は5教科分ありますが、合否判定に使う教科は高専が決めています。例えば和歌山高専は、理科・英語・数学・国語の4教科で学力検査を行い、調査書の評価を加えて選抜しています。
4教科型の高専を志望する場合でも、公立高校との併願を考えるなら社会の勉強は必要です。志望校の方式を確認したうえで、勉強時間の配分を決めましょう。
内申点(調査書)はどれくらい影響する?
学力選抜でも、多くの高専は学力検査の得点に調査書(内申点)を加えて合否を判定します。どの学年の成績を使うか、どの教科を重く見るかも高専によって異なります。
沼津高専の令和9年度学力選抜では、調査書を次のように点数化します。
- 5教科(国語・社会・数学・理科・英語):25点満点×8=200点
- その他4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭):20点満点×6=120点
- 調査書合計:320点(学力検査600点と合わせて判定)
このように、実技4教科も点数に入る高専があります。学力検査の勉強と並行して、定期テストや提出物で内申点を上げておくことも大切です。
推薦選抜は学力検査なし(面接・作文など)
1月に行われる推薦選抜では、学力検査は行わず、調査書・推薦書・面接(高専によって作文や適性検査)で選考するのが一般的です。推薦を受けるには「9教科の評定合計が○以上」などの基準を満たす必要があります。沼津高専の場合、令和9年度から「9教科の評定合計36以上、かつ主要5教科すべて4以上」が基準です。
推薦選抜の詳しい内容は高専の推薦入試とは?で解説しています。
教科ごとの出題傾向と対策
- 数学:計算問題から関数・図形の応用まで幅広く出題されます。傾斜配点の高専では最重要科目です。
- 理科:物理・化学・生物・地学の4分野から出題され、実験・観察の結果やグラフを読み取る問題が多いのが特徴です。
- 英語:長文読解や会話文、資料を読み取る問題が中心です。
- 国語・社会:文章や資料を読み取り、条件を整理して答える思考力型の問題が増えています。
国立高専機構は「思考力・判断力・表現力」をより重視した問題づくりを進めています。知識の暗記だけでなく、資料を読み取って考える練習をしておきましょう。過去問の使い方は高専入試の過去問の使い方と勉強法、勉強を始める時期は高専受験の勉強はいつから?で紹介しています。
まとめ
- 国立高専の学力検査は、5教科・各50分・マークシート方式の全国共通問題
- 使う教科や配点は高専ごとに違う(数学・理科の傾斜配点、社会なしの4教科型など)
- 学力選抜でも内申点(調査書)が加わり、実技4教科を点数化する高専もある
- 推薦選抜は学力検査なしで、調査書・面接などで選考
配点や方式は年度によって変わることがあります(例:沼津高専は令和9年度に配点や推薦基準を変更)。受験する年度の募集要項を必ず確認しましょう。国立高専を複数受ける方法は高専は複数受験できる?、各校の倍率は高専の偏差値・倍率の目安もあわせてご覧ください。
出典:国立高等専門学校機構「入試基本情報」「入試過去問」、沼津高専「募集案内(令和9年度)」、福井高専「学力選抜・入試情報」、和歌山高専「よくあるご質問」(2026年9月時点)。

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